TOP > Victoriaリーグ2部(2014年) > バックナンバー > 「磐石の完封リレー!BOOOOONが4年越しの悲願に王手!!」
        TEAM            1        2        3        4        5        6        7        R    
       莫逆ファミーリア           0        0        0        0        0        0        0        0    
       BOOOOON           0        1        1        0        1        1        ×        4    
これぞBOOOOONの真骨頂!圧巻の完封勝利でセミファイナル進出を決める!!
11月2日。夜中まで降り続いた雨の影響を受けながらも、何とかグランドコンディションの回復した埼玉県さいたま市の大宮健保グランドでは、2部リーグ決勝Tの3回戦「莫逆ファミーリア 対 BOOOOON」の一戦が行われた。
両者の対決は昨年の決勝Tと同カードであり、中でも先攻の莫逆ファミーリアにとっては1年前の借りを返すリベンジマッチとなる。チームを束ねるキャプテンの新谷はゲーム前、「昨年はサドンデスに持ち込まれ負けているので、今日はリベンジしたいですね。当時とはメンバーも変わって一皮剥けたと思うので、地元仲間で構成されたウチの持ち味である一体感を武器に戦いたいと思います」と内に秘めた闘志を露にする。
また、先発を任された右腕梅田も「昨年負けているので、今日はリベンジですね。テーマとしては、足を使ってくる相手なのでノーアウトのランナーを出さないように気をつけたいと思います」と語り、背番号「1」を背負った男が負けの許されない戦いのマウンドへと上がる。
対する後攻のBOOOOONは、今シーズンこそ西武ドームへと全員の気持ちを一つにここまで勝ち上がってきた。その熱き想いは予選リーグの戦いから感じられ、5戦全勝と攻守で圧倒的な集中力を見せつけた。
ゲーム前、チームを纏め上げる城野代表は「リーグ戦は良い戦いが出来たのですが、ウチの鬼門は決勝トーナメントなので気を抜かずにやりたいと思います。作戦としては先発高橋を含め3投手の継投で繋いで、あとは打線がハマればっていう感じですかね」とコメント。
またカギを握るであろう先発左腕の高橋は「最近は調子が良いので、自信を持って投げたいと思います。とにかく四球を与えないで打たせて取るピッチングを心掛けます」と自信を漲らせ、チームを勝利へと導くべくマウンドに上がる。

そんな両雄の戦いは午後1時ジャストに始まり、2回裏に早くも動きを見せた。
1回から得点圏にランナーを進め、攻撃のリズムを掴んでいたBOOOOON打線は、この回先頭の6番鈴木が四球、パスボールに7番近江の送りバントで3塁にまで進むと、8番白神の放ったサードゴロでホームへ好スタート。 その迷いのない思い切った走塁がフィルダースチョイスを誘い、貴重な先制点奪取に成功。
更に続く3回にも3番藤原の2ベースヒットでチャンスを作ると、5番キャプテン箕輪のタイムリー2ベースヒットで2点目を奪い、梅田をマウンドから引きずり下ろした。

一方、傾いた流れを引き戻すべく反撃に出たい莫逆ファミーリア打線は4回表だった。
2アウトから3番根本、4番田中の連打に5番勝田の四球で満塁のチャンスを作り出すと、打席には梅田の後を次いでマウンドに上がった6番波江田(大)。ようやく迎えたチャンスに本人の気合いは元より、ベンチも今日一番の声援を送る。だがしかし、高橋の投じた2球目を渾身の一振りで弾き返すもライト正面のフライに倒れ、絶好のチャンスを逃してしまう。
すると、この試合最大のピンチを凌いだBOOOOON陣営の勢いがより一層加速。
直後の4回裏に代打田中が内野安打に悪送球が重なり2塁を落し入れ、再びノーアウトからチャンスを作ると、9番小室の送りバントで1アウト3塁。続く1番青野は三振に倒れるも、2番福士がピッチャー強襲のタイムリー内野安打を放ち3点目。更には5回にも内野ゴロの間に1点を加え、4対0と盤石のリードを奪う。

そんな打線による毎回の援護に投手陣も応え、5回無失点のピッチングを披露した高橋から6回を青野、最終7回はエース加藤と3投手の継投で莫逆ファミーリア打線をシャットアウト。 城野代表が述べた戦前のプラン通り、打線の奮起に3投手の完封リレーと攻守で圧倒したBOOOOONが、悲願のファイナル進出へと王手をかける一勝を飾った。
ゲーム後、インタビューに答えた箕輪主将は「今日も一人一人の繋ぐ意識から点が取れているので、それが今のウチの強さかなと思います」と戦いを振り返り、西武ドームが懸かった次なる戦いに向けては「ウチは特別強いチームではないので、当たり前の事を当たり前の全力プレーで戦いたいと思います」と謙虚に意気込みを語り、4年越しの悲願を見据えた。
一方、序盤に失った流れを最後まで引き戻せず、力なく敗れた莫逆ファミーリア。だが今シーズンの彼らが見せたこれまでの躍進は間違いなく成長した証であり、来季への更なる進化へと必ずや繋がるであろう。
【MVPインタビュー】 #24 高橋 有 【主将インタビュー】 #5 箕輪 佳晃 試合動画、インタビュー動画はこちら ↑