TOP > Victoriaリーグ3部(2014年) > バックナンバー > 「NTスコーピオンズが全員野球でファイナルへ!」
        TEAM            1        2        3        4        5        6        7        R    
    セッターズB        0        0        0        0        0        0        0        0    
    NTスコーピオンズ        0        0        0        1        0        0        ×        1    
初出場NTスコーピオンズが決勝進出!投手陣を中心に全員で1点を死守!!
11月16日の夕刻。この日2試合目の取材ゲームとなった一戦は、東京都中央区の晴海運動場を舞台に行われた「セッターズB × NTスコーピオンズ」の3部リーグ準決勝。
どちらにとっても初となる西武ドーム進出が懸かっているだけに激戦となるのは必至だ。

先攻セッターズBは、3部リーグでの再挑戦となった今シーズン、戦力ダウンの影響で予選リーグこそ苦しい戦いを強いられたものの、決勝Tに入ってからは好調な戦いぶり。
ゲーム前、話を伺った鈴木GMは「戦力は明らかに相手が上なので、ウチとしては泥臭い野球で隙をつき、1点、2点と積み重ねて勝つしかないと思っています。そのためには先発竹村の踏ん張りとチャンスに強い4番永嶋の活躍がカギを握ると思います」とコメント。
キーマンに指名された永嶋は「チャンスで回ってくれば期待に応えたいと思います」と意気込みを語り、若き主砲がチームの命運を担う。
対する後攻のNTスコーピオンズは、今季から参戦の注目のルーキー。フレッシュな勢いを武器に予選リーグから大いに存在感を示し、決勝Tでもその実力を遺憾無く発揮している。
そんなチームを統率する池田監督はゲーム前、「ウチのモットーである全員野球で戦い、結果を出せればいいかなと思います。キーマンとしては、攻では1番関口。守では先発の金子と延島の2本柱になりますね」とコメント。
また、キープレーヤーとして名前の挙がった関口は「リードオフマンとして、初回からチームが勝つためにプレーしたいと思います」と気合い十分だ。
未だベールに包まれたNTスコーピオンズの本領が今宵明らかになる。

そんな両軍が激突し合う大一番は、西日が沈みかけた午後4時30分のプレーボールで始まり、戦前の予想通り息詰まる投手戦が展開された。
先発マウンドに上がった金子、竹村の両投手は立ち上がりの1回、共に1、2塁のピンチを背負ったものの、何れも後続を切って取り無失点。2回は金子がピッチャーゴロ2つを含む三者凡退で抑えれば、竹村も負けじと6番山科、7番安岡から連続三振を奪うなど、こちらも三者凡退に封じる。更に続く3回も両右腕のピッチングは冴え渡り、出塁こそ許せど決して得点を与えず、互いに緊張の糸を緩めない。

だがそんなゲームも迎えた4回裏、この回先頭の4番高村が「繋ぐ気持ちだけで打ちました」と2ボール2ストライクからの5球目を捉えた打球は、左中間を真っ二つに破る3ベースヒット。
頼れる主砲が一振りでチャンスメイクを図り今日一番のプレッシャーをかけると、このピンチに急遽マウンドに上がった2番手佐藤と長谷川のバッテリーにワイルドピッチのミスが生じ、NTスコーピオンズが先制に成功。

すると、僅か1点ではあるが、ようやく掴んだ先取点にNTスコーピオンズの勢いは加速。
直後の5回裏の守りでは、先制の起点を作ったキャッチャー高村が三振ゲッツーの好プレーでチャンスの芽を摘めば、続く6回は4回からマウンドを守る2番手延島が、セッターズBの上位打線である2番庄司、3番野村、4番永嶋を三者連続三振に仕留める奪三振Showを披露。
最終7回も球威、キレ共に微塵も衰えない延島が2アウトから代打鈴木にエラーでの出塁を許すも、最後は8番長谷川をピッチャーゴロに打ち取りゲームセット。
金子、延島の両投手を中心に守備でも攻める姿勢を見せたNTスコーピオンズが、中盤に奪った貴重な先制点を全員野球で守り抜き、マウンド上で歓喜に酔いしれた。

ゲーム後、興奮冷めやらぬままインタビューに答えた池田監督は「決勝でも全員で楽しんで、ウチのコンセプトである全員野球で優勝したいと思います」と大舞台での躍動を誓った。
一方、竹村、佐藤の両投手が相手投手陣に一歩も引けを取らないピッチングを披露しただけに、最後まで沈黙した攻撃陣に泣いたセッターズB。鈴木GMは「初回の攻撃が全てですね。あそこで1点でも取っていれば違う展開になっていたんじゃないですかね。いや~本当残念です」と語り、惜敗を悔やんだ。
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