TOP > Victoriaリーグ3部(2015年) > バックナンバー > 「Returners、決勝T進出に大きく前進!!」
        TEAM            1        2        3        4        5        6        7        R    
      VICCESS          0        0        0        0        0        0        0        0    
      Returners          0        0        1        0        0        1        ×        2    
エース福士が熱投!先制、ダメ押しと終始ゲームを支配したReturnersが完勝!!
先週に続き気温35℃を越す猛暑日となった8月2日。この日、東京都練馬区の城北中央公園野球場では3部リーグGブロックの戦い、「VICCESS VS Returners」の一戦が行われた。
先攻の新星VICCESSを率いる青山代表はゲーム前、「ここまで3敗を喫してしまって決勝トーナメント進出というのは厳しい状況ですが、今日は取材ということでみんな気合いが入っているので、大量失点さえしなければ良いゲームが出来ると思います。そのためにはピッチャーの出来がカギを握ってくると思うので、先発金子が如何に試合を作れるかだと思います。とにかく来季に繋がるような戦いにしたいと思います」と気合い十分のコメント。
また、エース不在の中先発マウンドを任されたキーマン金子は、「今日は朝から遅刻してしまい迷惑を掛けてしまったので、それを挽回出来るように頑張りたいと思います。テーマとしては暑い中でのピッチングなので、テンポ良く打たせて取る事を第一に考えて投げたいなと思います」と意気込みを語った。
対する後攻は、昨年あと一歩の所でファイナル進出を逃しているだけに今季こそはと意気込むReturners。そんな悲願達成に燃えるチームを指揮する監督兼エースピッチャーの福士はゲーム前、「残り3戦で2勝出来れば決勝トーナメント進出を決められると思うので、先ずは今日の一戦をしっかり獲りたいなと思います。ポイントとしては、機動力のある選手が増えた打線ですかね。特に3番の大塚は走・攻・守全ての面でキーマンになってくると思うので、期待しています。あとは、自分がしっかり抑えられるように頑張るだけです」とコメント。
また、キーマンとして名前の挙がった大塚は、「一打席、一球に集中し、その場面場面に応じた役割を自分自身でも考えながらプレーしたいなと思います。先月、怪我した部分が回復してきて調子も上がってきているので、期待に応えるような活躍をしたいですね。」と語り、オフェンス、ディフェンス両面での活躍を誓った。

そんな両雄が相見えた対決は午前9時のプレーボールでスタートを切り、ゲームは終始1点を争う緊迫のゲーム展開となった。
先ずは1回、VICCESS上位打線と相対した福士が1アウトから2番鷲谷に死球を与え出塁を許すも、3番永田を3球三振。続く4番石川をセカンドゴロに打ち取り危なげない立ち上がりを披露。一方、1回裏のマウンド上がった金子は、同じく死球で許したランナーを3塁にまで進められるも4番青山をレフトフライに抑え3アウトとし、簡単には先制点を与えない。
ゲームは2回表、福士がこの回先頭の5番青山に早くも2つ目となる死球を与えてしまい出塁を許すと、1アウト後7番高木にエンドランを決められ1、3塁のピンチを招く。だがそれでも、8番吉本の場面でVICCESS陣営が仕掛けてきたスクイズエンドランを好フィールディングでホームタッチアウトにすると、続く9番金子をショートゴロに打ち取り、無失点で切り抜ける。
すると、このピンチを脱し流れを引き寄せたReturnersは3回裏、ここまでノーヒットに抑えられていた金子を遂に捉える。先頭打者の8番鈴木が死球、盗塁、進塁打で3塁にまで進みチャンスを作り出すと、ここで2番小俣が初球をレフト前へと弾き返し1点を先制。ピンチの後に迎えたチャンスを確実にモノにし、主導権を握る。
その一方で1点こそ奪われたものの、その後に招いた満塁のピンチを凌ぎ反撃への流れを作ったVICCESS。しかし、打線の援護を受けた事で完全にリズムに乗った福士の前に4、5、6回と1人のランナーも出す事が出来ず、反撃はおろか逆にReturnersの勢いを後押ししてしまう。すると迎えた6回裏、エースの力投に応えるかのようにReturners打線が奮起。5番の田村が死球、盗塁でスコアリングポジションに進塁しチャンスを演出すると、途中出場で初打席を迎えた8番松本がライトへとタイムリーを放ちダメ押し点を奪取。
次の1点をどちらが奪うかで流れが一変しかねないゲーム展開だっただけに終盤の勝負所で決定的な追加点を奪う辺りは試合巧者。また、投げても6回無失点と躍動した福士は勿論の事、最終回にリリーフとしてマウンドに上がった大塚も得点を許す事無く完封リレー。
最後までVICCESS打線を封じたReturnersが、得点差以上に上手な試合運びで今季2勝目を手にし、Gブロック2位へと浮上した。

ゲーム後、福士監督は「思ったより打線が繋がらず苦しい展開でしたが、先制点を奪えたのが大きな勝因ですね。あの1点で『後は自分が抑えるだけだ』と更に気持ちが入りましたし、6回のダメ押し点にも繋がりましたね。ただ、ここぞの場面でサインミスが出てしまったのが2得点に止まった原因だと思うので、それは今後の反省点として残りのゲームも暑さに負けず頑張りたいと思います」と語り、勝負のラスト2戦へと気持ちを引き締めた。
一方、金子が7回を僅か2失点と粘りの投球で踏ん張っただけに、攻撃陣の沈黙が敗因となってしまったVICCESS。ゲーム後に話を伺った青山代表は「完敗ですね。何と言ってもチャンスでの1本が出ないですし、全体的に見ても全くバッティングになっていませんでした。あれでは試合にならないどころかピッチャーが可哀想ですね。まあ、来季はその辺の教訓を踏まえ、力をつけて戻ってきたいと思います」と苦しんだ今大会を振り返りつつ、最後は来シーズンでの飛躍を誓う言葉で締めくくった。
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