TOP > Victoriaリーグ3部(2016年) > バックナンバー > 「石川が2打席連発!壮絶な乱打戦は成城ソネッツに軍配!!」
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        成城ソネッツ         1        1        3        2        -        -        -        7    
      東京レイバンズ          2        0        3        0        -        -        -        5    
成城ソネッツ打線大暴れ!!毎回得点で7点を奪い価値ある2勝目を獲得!!
気温35度と今年に入って一番の暑さを記録した7月3日。この日、神奈川県川崎市の二子球場では3部リーグFブロックの戦い、「成城ソネッツ vs 東京レイバンズ」の一戦が繰り広げられた。
戦いの先攻は、今季からVictoriaに参戦を果たした成城ソネッツ。チームスローガンに『団結力』を掲げる彼らは、ここまで1勝1敗と上々の滑り出しを見せ、今日の一戦で勝ち越しを狙う。そんなチームを率いる宮本GMはゲーム前、「今日は予選突破する上で非常に大事な一戦だと思うので、後半戦に勢いをつける意味でも絶対に勝ちたいなと思います。ポイントとしては、自分達の野球をしてペースを握れるかだと思っているので、先ずは丁寧な守備からリズムを作って、足を使った攻撃で相手を掻き回せればなと思います。キーマンを挙げるとすれば、今年からチームに加わった1番池田ですかね。彼から始まる上位打線が機動力などを巧く使って機能してくれれば良いですね。あとは先発の葵が自分のリズムでしっかり投げてくれればなと思います」と語り、今季を左右し得る一戦を前に気合い十分。
また、リードオフマンとしての活躍を期待される池田は、「チームに入ったばかりですが大事な1番を任されているので、しっかりと塁に出て点に結びつく仕事をしたいなと思っています。とにかく一番の武器は足なので、どんどん次の塁を盗むつもりで2盗、3盗としていきたいですね。また守備の面でも声やプレーでしっかりと盛り上げて、そこから攻撃へとリズムを作れればなと思います」と、期待の新星が攻のみならず守でも躍動を誓った。

対する後攻は、参戦2年目となる今シーズンを飛躍の年にすべく奮闘する東京レイバンズ。しかしながら、こまでの戦いを振り返ると1勝1敗2分と後がないだけに今日の一戦は万が一にも取りこぼす事が許されない。そんな正念場の戦いに挑むチームを指揮する野本監督はゲーム前、「今日は人数もギリギリで正直厳しい状態ではあるのですが、もう負ける事は許されないので何としても勝ちたいと思います。ピッチャーがどれだけ踏ん張ってくれるかで勝敗が決まると思っているので、先発の竹内には期待しています。あとは打つ方ですが、最近調子としては決して悪くないので、昨年逃した決勝トーナメントに進むため必ずや勝利を手にしたいと思います」とコメントし、絶対に負けられない戦いへと闘志を燃やす。
また、キープレーヤーとして名指しされた右腕竹内は、「調子としてはマウンドに立ってみないと分からない所はありますが、とにかく自分のスタイルである打たせて取るピッチングを貫いて、チームに勝利を齎したいなと思います」と力強く意気込みを語り、絶対必勝となる一戦の先発マウンドに上がる。

両雄が揃って今季の命運を占う勝負の一戦と睨んだバトルは正午にプレーボールとなり、スタート直後から互いの負けられぬ思いを物語るかのように激しい乱打戦が展開された。
1回表、成城ソネッツ打線が期待の若きリードオフマン池田の2ベースヒットを口火に3番緑のライト前ヒット、盗塁で1アウト2、3塁のチャンスを作り出すと、4番川村の放ったセカンドゴロがタイムリーエラーとなり1点を先制。東京レイバンズ先発竹内の立ち上がりを捉え、幸先良く先取点を奪う。
一方、先制点こそ許したものの、最少失点で切り抜けた東京レイバンズはその裏、すかさず応戦。切り込み隊長である1番黒瀬の死球、盗塁によるチャンスメイクに2番藤野の進塁打で1アウト3塁のチャンスを作ると、迎えた3番野本が鮮やかな流し打ちで左中間を破るタイムリー3ベースヒットを放ち同点。更には、続く4番佐藤もセンター前へと弾き返すタイムリーで繋ぎ一気に逆転。野本監督の言葉通り好調な打線が1回から結果を出し、あっという間にゲームをひっくり返す。
だが直後の2回表、逆転された事で闘志に火のついた成城ソネッツ打線が、7番石川の放った豪快なランニングHRですぐさま追いつくと、続く3回表に集中攻撃。ノーアウトから4番川村、5番葵の連続長短打で2、3塁のチャンスを演出すると、6番山本がきっちりとレフトへ犠飛を放ち勝ち越し。更に圧巻だったのは、1アウト2塁となって迎えた7番石川が1打席目と同様に甘く入ってきた変化球を振り抜き、又してもレフト頭上を優に越すランニングHRを披露。伏兵が2打席連続となる一発を放つなど一挙3点を奪い、再びゲームの主導権を握る。
しかし、大きなアドバンテージを奪ったのも束の間、直後の3回表に東京レイバンズの中軸である3番野本、4番佐藤、5番篠原に怒濤の3連打を浴びるなど先発葵がピリッとせず、忽ち5対5の同点に追いつかれてしまう。
だがそれでも迎えた4回表、取られたら取り返すまでと言わんばかりに成城ソネッツ攻撃陣が三度躍動。3回途中からマウンドに上がった東京レイバンズの2番手沓澤から、3番緑のタイムリーに4番川村の犠飛で2点を奪うと、結果これが決勝点。参考記録ながら5回にも壮絶な点の取り合いを演じた両雄の戦いは、5回裏東京レイバンズの攻撃途中に時間切れタイムアップとなり4回までのスコアを採用。最後の最後まで手に汗握ったシーソーゲームは、毎回得点を積み重ねた成城ソネッツが7対5で競り勝ち、予選リーグ2勝目を手にした。

ゲーム後、勝利インタビューに答えた宮本GMは、「普段はこんなに打つチームではないのですが、石川が2HRを放つなど相手投手に合わせたバッティングが出来ましたね。また、積極的にスチールを狙っていけたのも良かった部分ですし、ヒット以外でも要所要所点を取れたのが大きかったですね。だた、守備の乱れで余計な失点があったので、そこは反省点です。まぁそれでも2勝目を手に出来たので、今後もチーム全体で力を合わせて勝っていければなと思います」と語り、価値ある勝利を噛み締めた。
一方、ゲームセットまで微塵も諦める事なく戦い抜いたものの、あと一歩及ばず敗れた東京レイバンズ。ゲーム後、話しを伺った野本監督は、「ピッチャーの入りが良くなかった結果、巧くリズムを作れないまま失点を重ねてしまったのが敗因ですね。攻撃面では3点差を追いついたりと食らいつく姿勢を見せられたので良かったのですが、やはりピッチャー陣が踏ん張れないと厳しいですね。まぁこれで決勝トーナメント進出は難しいですがまだ1試合残っているので、もう一度ディフェンス面を立て直して最後は勝利で締めくくりたいと思います」と話し、来季の躍進へと繋げるべく最終戦での奮起を誓った。
【MVPインタビュー】 #51 鈴木 直樹
【GMインタビュー】 #23 宮本 和志
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